障害者雇用創造センター_萬谷インタビュー
障害者雇用創造センターについて、「名前は聞いたことがあるけれど、どんな場所なのだろう?」と、よく分からず不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、事業所の見学や体験、利用までの具体的な流れなど、皆さまが気になる疑問を一つひとつ解消していきます。
障害者雇用創造センターのサービス管理責任者である萬谷はるみが、ITカレッジの魅力や安心のサポート体制について、丁寧にご説明いたします。

インタビュー対象者プロフィール

萬谷 はるみ 氏

NPO法人 障害者雇用創造センター サービス管理責任者

中編はこちらからご覧いただけます。

障害者雇用創造センターインタビュー 【第三回】 見学・体験・利用の流れを完全解説!(中編)

無理のない「自分らしいペース」でスタート

「最初から週5日通えるか不安」「短時間からでも大丈夫かな?」と、通い方のペースで悩まれる方も多いのではないでしょうか。

萬谷

はい、そうですよね。皆さん「働きたい」という思いは同じでも、どのくらいのペースで進んでいきたいかは一人ひとり違います。ですので、通い方についても、まずはじっくりご相談しながら決めていくことができますよ。

もちろん「ゆくゆくはこのくらいまで働けるようになりたい」という最終的な目標は、ブレずにしっかりと設定させていただきます。ただ、スタートが不安なときは、まずは無理のない範囲から始めて、少しずつ自分の目標に近づけていけるように調整していきましょう。

通うとなると毎日のことですが、「服装や髪型」などのルールはありますか?

萬谷

そうですね。皆さん就職を目指して訓練されている方々ですので、社会人としての「節度」を保っていただければ、特に「これがダメ」といった厳しい決まりはありません。自分らしいスタイルで通っていただけますよ。

ただ、一つだけお願いしていることがあります。それは「足元」です。 実際に軽作業の訓練を行う場所では、ハンドリフトを使ったり、重い荷物を運んだりすることもあります。そうした現場で安全にお仕事をしていただくために、安全性の面から「運動靴」を履いていただくようにお願いしています。

なるほど。基本的には自分のスタイルで過ごしつつ、作業の時はしっかり安全に気をつけルールを守るということですね。

安心できる「居場所」づくり

座る席は毎日自由に決めていいのでしょうか?

ITカレッジでは、利用者さんお一人ずつに専用のパソコンをご用意しています
萬谷

ITカレッジでは、利用者さんお一人ずつに専用のパソコンをご用意していますので、基本的には「固定席」という形をとっています。自分の席が決まっていることで、落ち着いて訓練に取り組めるというメリットもあります。

中には「前に人がいるとしんどい」「両サイドに人がいると集中できない」という方もいらっしゃいます。ですので、お席についてはご希望を伺いながら、相談して決めることができます。もちろん空き状況にはよりますが、できる限り安心して過ごせる場所を一緒に考えます。

一度決めたら、ずっとその席でないといけないのでしょうか?

萬谷

いえ、そんなことはありません。実際にやってみて「やっぱりどうしてもこの場所は落ち着かないな」と感じる場合は、そこも改めて相談しながら席替えをすることも可能です。まずは安心して座れる場所から、一歩ずつ進めていきましょう。

いよいよ利用が始まった際、1日の流れはどのようになっているのでしょうか?
まずは朝のスタートから教えてください。

萬谷

はい、まずは「朝礼」から始まります。 朝礼を行う大きな目的の一つは、就職活動の際に避けては通れない「面接」などの場面に備えて、人前でお話しすることに少しずつ慣れていただくためです。


なるほど、将来を見据えた訓練の一環なのですね。ただ、大勢の輪の中に入ったり、人前で話したりするのが苦手で「しんどいな」と感じる方もいらっしゃると思います。

萬谷

そうですよね。ですので、「朝礼に絶対出なければいけない」というわけではありませんので、そこは安心してください。

もちろん「ずっと出ない」という選択も尊重しますし、「少しずつ慣れていきたい」という方であれば、そのステップも一緒に相談しながら決めていきます。無理強いはせず、ご本人の状態に合わせて進めていく形ですね。

「絶対」ではないと聞くだけで、気持ちが軽くなります。ちなみに、朝礼ではどのようなことをお話しされるのですか?

萬谷

その日のスケジュールの確認や、大切な連絡事項をお伝えしています。全体での朝礼は、多い日だと20人以上集まることもあります。そうした大人数での連絡事項が終わった後は、3つのグループに分かれて、より少人数で話しやすい「グループ朝礼」も行っています。

1日の流れの中で、休憩時間はどのくらいありますか?ずっと集中し続けるのは大変だと思うのですが……。

萬谷

そうですよね。しっかり集中するためにも休憩は大切です。
まず、お昼休憩がたっぷり1時間あります。それ以外にも、1時間ごとに10分間ずつの小休憩を挟むようにしています。小刻みにリフレッシュを入れながら進めていただける仕組みです。

メリハリがあっていいですね!
先ほど「体験中はお弁当の注文もできる」とお聞きしましたが、正式に利用が始まった際のお昼ご飯はどうなりますか?

萬谷

正式に利用が始まれば、大半の方が無料でお弁当を召し上がっていただけます。 当事業所で手作りしている日替わりメニューのお弁当を、無料で提供しています。もちろん「自分の好きなものを用意したい」という方は、ご自身で持参していただくことも可能です。

お弁当写真

手作りのお弁当が無料なのは、毎日のことですから本当にありがたいですね!
休憩時間は皆さんどのように過ごされているのでしょうか。

萬谷

休憩中は自由に過ごしていただけますよ。一度パソコンを閉じて、ご自身のお席でゆっくり召し上がっていただく形になります。気分転換にお散歩に出かけたり、近くのコンビニへ買い出しに行ったりする方もいらっしゃいます。

お昼休憩は、午後の訓練に向けて心も体も休めていただく時間ですので、ご自分の好きなスタイルでリラックスして過ごしていただければと思います。

困ったときは、すぐそばにスタッフがいます

訓練を進めていく中で、どうしても「次は何をしたらいいんだろう」「今の自分に何が必要かわからない」と迷ってしまう瞬間もあると思います。そんな時は、どなたに相談すればよいのでしょうか?

萬谷

その点はどうぞ安心してください。フロアには常に 専門のスタッフ がおりますので、いつでも、どんな些細なことでもスタッフに声をかけていただければと思います。

他の利用者さんと上手くコミュニケーションを取らなきゃいけないのかな?」と、対人面でプレッシャーや不安を感じる方もいらっしゃると思います。

萬谷

はい、その点もご安心ください。 当センターには、お話しするのが好きな方もいれば、一人の時間を静かに過ごしたいという方もいらっしゃいます。ご自身の心地よいスタイルで過ごしていただければ大丈夫ですよ。

休憩中も、イヤホンを持参して動画を楽しんでいる方、ご自身のスマホを眺めている方、あるいはお昼寝をして体を休めている方など、皆さん本当に自由に過ごされています。

まずは、あなたのお話を聴かせてください


スキルアップはもちろん、「一人ひとりの安心」を大切にされている場所なんだと強く感じました。今、悩んでいる方にメッセージをいただけますか?

萬谷

新しい一歩には、誰だって勇気がいります。「続けられるかな」という不安は、それだけ懸命にご自身のことを考えている証拠です。

その不安を、一人で何とかしようと思わなくても大丈夫です。私たちは、あなたの「やってみたい」という気持ちを一番近くで支える存在でありたいと思っています。まずは気軽にご相談ください。

お電話でも、LINEでも、WEBからでも、あなたが一番話しやすい方法で構いません。あなたが自分らしく輝ける場所を、一緒に見つけていきましょう。


※この記事は2026年3月の取材に基づいています

取材:福本 / 撮影:松浦 / 編集:細野・平賀